無理は承知で

闇雲に走り続けて迎えたホワイト・デー。
俺も精神的におかしかったせいか、限定の目玉商品にとんでもない物を送り込んだ。
その筆頭は、「まあ、田舎では売れないだろう」 と思っていた 『パート・ド・フリュイ』。


実は、今から8年ぐらい前。
茨城の田舎に帰って来て、今の店に入店して2年目ぐらいかな。
一度やってみて店のショーケースに並べたんだけど、本当に売れなかった。
笑っちゃうくらいにね。


まあ、東京の洋菓子店でもあまり見かけないし、
「こんな “超フランス的な菓子” は田舎では絶対に売れないな......」
と、あきらめたお菓子だった。


それを、何を思ったのか直感的に、
「ホワイト・デーのお返しはコレだ!」
と決めてしまった俺。
もう、本当に病んでいたわ、俺.......。


もちのろん、お店側は大反対。
病んでいる俺は(笑)、それに逆に触発されて
「絶対に売ってやる!」
となる始末。


いろんな物を自腹で買った。
地元の業者では手に入らない原材料。
パート・ド・フリュイを流すシリコン型。
出来上がった物をを一つ一つ入れるパーチ。
詰合せる為の化粧箱、などなど........。
全てネット通販で買い揃えた。


総額は4万円ぐらいだろうか?
相当な出費になった。


更には、宣伝する為のPOPやカードもパソコンで自作。
田舎では見かけない 「パート・ド・フリュイ」 をお客さんに知って貰うために、写真も入れた。
S女史(姐さん)やS嬢(和解した妹系ギャルw)に手伝ってもらい、製造中の写真も撮った。
もちろん、出来上がった製品の写真も凝ってみた。
詰め合わせの箱に貼るシールも製作。
毎晩、夜中3時ぐらいまでパソコンと格闘した。


そして迎えたホワイト・デー。
売れました、売れました!
こちらがビックリするくらいに!!


パート・ド・フリュイは1個100円で5種類。
「売れるのは、せいぜい一種類30個ぐらいだろうな......」
と思っていたけど、売り始めてから今日まで10日間、結局一種類150個くらい売れた。
もう、ビックリですがな!!


詰め合わせの箱も足りなくなって、今度は店の経費で追加注文。
お店の人もビックリしていたね。
もちのろん、限定を解除して販売期間を延長する事に。
今日も2種類売切れてしまって、急いで仕込んだし......。
フンッ! どんなもんだい!!


そして、4月を迎える今。
今度は桜のお菓子を開発中。
今年は本気でやろうと頑張っている。
今日は 『桜ディアマン』 というクッキーと、『桜のモンブラン』 を試作した。
モンブランは甘すぎて、ちょこっと失敗かな?
明日、また頑張ろう!


しかし、俺みたいな素人でも綺麗に撮れる 「キャノン・G11」 ってスゴイな!!